夏の名残りの花と秋を彩る花が一緒に咲いています。盛りが過ぎた湿原は、渋く控えめな佇まいです。
夏と秋が交差する空。
日に日に秋色を帯びる湿原です。
その中で目に鮮やかな、エゾリンドウの気品あふれる紫色。
草陰でひっそりと咲いているウメバチソウ。美しい純白と凛とした姿に心を奪われます。
可愛いミゾソバ。
今秋はミヤマアキノキリンソウは少ないかもしれません。
今年は高温と少雨が続き、一部のミズゴケの表面が乾燥し枯れています。でも掌で軽くふわりと押してみると、下には水をたくさん含んでいるのがわかります。
夏の名残りのお花たち。ナガボノシロワレモコウ。
そしてヒメシロネ。
キラキラの綿毛は、ミミコウモリ。
秋色を織りなす湿原。聞こえるのは虫の声と、風に揺れて葉の擦れるカサカサとした音だけです。
（早野）

【8/27～9/12】サロベツ湿原センター臨時休館のお知らせ（駐車場・トイレ・木道はご利用いただけます）