- 2017年08月10日
- なまサロ
【報告】KODOMOラムサール交流会in鶴居村
平成29年8月4日~6日、北海道鶴居村でKODOMOラムサール交流会が開催され、なまサロから子ども1名が参加しました。
日本で最初にラムサール条約登録湿地となった釧路湿原の北西に位置する鶴居村が開村80周年を、また、釧路湿原が国立公園に指定されて30周年を迎えます。これらの節目の年を記念してKODOMOラムサールを鶴居村で開催することになったそうです。
<KODOMOラムサールとは?>
KODOMOラムサールは、湿地と人とのかかわりについて調査研究、普及啓発活動を行っているラムサールセンター(東京都)が中心となり、2006年にはじまった歴史あるイベントです。日本各地のラムサール条約登録湿地を会場に、各地で自然にかかわる活動をする子どもたちが交流をしながら体験学習するプログラムです。
ラムサールセンターHP
<参加目的>
他地域の自然に触れることでサロベツの自然を客観的な視点で見ることができ、改めてサロベツ湿原の特徴を理解したり、発表や交流の機会を通して、自分の考えをまとめる力や相手に伝える力を付けることを目的として、なまサロからも毎年子ども達を派遣しています。また、スタッフ間での情報共有や交流を図るため、そして将来的にサロベツでもKODOMOラムサールを開催するべく、ノウハウを蓄積するために私も参加しております。
<KODOMOラムサールin鶴居村の概要>
KODOMOラムサールin鶴居村では、参加者同士が交流しながら、鶴居村内でさまざまな体験学習をし、鶴居村のたくさんの魅力“宝物”を見つけてもらう。それらの“宝物”について、みんなで話し合い、参加したみんなが「これだけは絶対に残してほしい」という宝物を決めて“鶴居村のお宝ポスター”を完成させる。完成したポスターは鶴居村長が受け取り、これからの鶴居村の自然を守る取り組みへとつなげる。
<参加サイト>
今回は、釧路湿原(鶴居村)/ クッチャロ湖(浜頓別町) / サロベツ原野(豊富町) / 濤沸湖(網走市) / 霧多布湿原(浜中町) / 厚岸湖・別寒辺牛湿原(厚岸町) / 蕪栗沼・周辺水田(宮城県大崎市) / 藤前干潟(愛知県) / 琵琶湖(滋賀県大津市) / 東よか干潟(佐賀県佐賀市) / くじゅう坊ガツル・タデ原湿原(大分県九重町) / 屋久島永田浜(鹿児島県屋久島町) / 久米島の渓流・湿地(沖縄県久米島町) 以上のラムサール条約登録湿地から32名の子ども達が集まりました。
<8月4日 活動1日目>
①釧路湿原展望
JR釧路駅で集合した後、釧路湿原が見渡せる堤防まで行きました。ここは普段は立ち入ることが禁止されているということで特別に入ることが出来ました。バスから降りると大湿原が広がっており、子ども達も広大な湿原の様子に感動していました。
②開会式・オリエンテーション
オリエンテーションで自己紹介ゲームをしました。最終日までグループワークとなるため、子ども達の緊張をほぐすゲームなどが行われました。
③劇団シンデレラによるミュージカル
劇団シンデレラは名古屋市の藤間干潟を拠点に活動しており、自然を守る人達やそこで活動している子ども達を応援するため、「生きものと人とのかかわり」を描いたショートミュージカル公演を全国各地またアジア地域で行っております。公演の最後にはみんなでESDダンスを踊りました♪
④各湿地によるPR活動
KODOMOラムサールでは各湿地で活動している子ども達による、活動報告及び湿地PRタイムがあります。なまサロから参加した子も1人で堂々と発表しており、サロベツ湿原やなまサロの活動をPRすることができました。他の湿地関係者から大変好評でした。
⑤釧路湿原散策(恩根内ビジターセンター)
釧路湿原散策ということで、新しくリニューアルされた恩根内のビジターセンターへ行きました。
各グループに分かれて木道を歩き、湿原に咲く花々などを観察しました。
<8月5日 活動2日目>
①鶴居村フットパス
2日目のスタートはフットパスからスタートしました。フットパスでは鶴居村の貯水池や美しい牧場風景、そして林業体験を合わせて見学をすることができました。
②釣り体験
鶴居村の釣り堀へ行き、ヤマメなどを釣りました。釣り堀なので入れ食い状態でした。中には10匹以上も釣った子がいました。釣った魚は昼BBQで食べました。
③タンチョウ探し
鶴居村周辺の牧草地へ行き、タンチョウを探しました。
冬のようにたくさんいるわけではないですが、各牧場の牧草地につがいがいるという分布でした。
④酪農体験
酪農家さんのところへ行き、タンチョウとの共存の仕方などを学びました。
⑤子ども会議(グループ会議)
夜はみっちり子ども会議です。グループに分かれて、様々な体験を通して感じた鶴居村の魅力をまとめ、宝物を決めました。またそれぞれの宝物の絵を書き、未来へ残すメッセージ作りも行いました。
<8月6日 活動3日目>
①子ども会議(全体会議)
各グループで決めた宝とメッセージを全体会議で共有し、そこから全体で宝物とメッセージを決めます。
宝物とメッセージは以下のようになりました。
参加した子どもも多くのことを学び、サロベツとも比較できたと帰りの道中で話していました。
今後もKOODMOラムサール活動に子ども達を参加させ、子ども達の意識・知識の促進につなげていければと考えております。