- 2017年12月02日
- イベント報告
風力発電と野鳥の脆弱性マップ作り検討会(第4 回)報告
11月14日に日本野鳥の会が主催する「風力発電と野鳥の脆弱性マップ作り検討会(第4 回)」が豊富町の定住支援センターで開催されました。
この検討会はこれまで、東京や札幌で開催されてきましたが、今回は現地視察をかねて、調査を行っている道北豊富での初めての開催です。
検討委員は以下のとおりですが、今回は遠方のこともあり、8名が参加しました。
【検討委員】
赤坂卓美 帯広畜産大学 畜産生命科学研究部門 助教
畦地啓太 自然電力株式会社
飯田哲也 NPO 法人環境エネルギー政策研究所 所長
市川大悟 (公財)世界自然保護基金ジャパン 気候変動グループ
風間健太郎 北海道大学 水産科学院 博士研究員
河口洋一 徳島大学大学院 ソシオテクノサイエンス研究部 准教授
小杉和樹 日本野鳥の会道北支部 支部長
関島恒夫 新潟大学大 農学部 教授 (本検討会座長)
長谷川 理 NPO 法人EnVision 環境保全事務所
長谷部 真 NPO 法人サロベツ・エコ・ネットワーク 主査
丸山康司 名古屋大学大学院 環境学研究科 教授
安田 陽 京都大学大学院 経済学研究科 特任教授
分山達也 (公財)自然エネルギー財団 上級研究員
今回の検討会はこれまでの調査結果の報告を受けた上で、どのような野鳥の脆弱性地図を作るかが話し合われました。
調査結果の報告によると、これまで日本野鳥の会が春と秋の渡りの季節に1年半かけて行われてきた調査では、稚内市の大沼からサロベツ・天塩川下流にかけての地域をガン・ハクチョウ類が春と秋に多く渡り、サハリンと日本を結ぶ主要な渡り経路であることが明らかになりました。
道北エナジーの道北7事業を始めとした風車建設計画は、ガン・ハクチョウ類の主要な渡り経路上にあり、それを塞ぐように計画されているため、渡りへの影響が懸念されます。
詳しい報告資料は こちら(PDFファイル)
翌日は現地視察を行いました。
冬になるとサケが集まる河川を観察し、それを目当てに集まるオジロワシやオオワシを観察しました。
飛び交うワシの向こうの尾根上に、2017年に新たに建設された天北の風車が見えます。
周氷河地形として北海道遺産に指定されている宗谷岬の風車群にもワシの渡りを観察しに立ち寄りました。
検討会は3月にも再度開催され、それまでに地図が完成する見込みです。
長谷部