稚咲内町有砂丘林再生活動
平成17年度から稚咲内町有砂丘林再生活動の実施しています。国立公園の特別保護地区に指定されている、稚咲内町有砂丘林の一部に過去の放牧や長年の風雪により無立木地化が進んでいる区域があります。無立木地化により自然景観の劣化や町有財産である町有林の減少、また風雪による町道の交通障害で住民生活や生業に支障をきたすなど多くの課題があります。
これらの問題を解決すべく、地区住民・NPO・関係機関とともに砂丘林再生検討委員会を立ち上げ、多くの協働参加による自然再生に向けた取り組みとしてミズナラ(ドングリ)を種子から育て、育った苗木を再生地に植樹し、大きく育つまで管理をする活動を展開しています。
稚咲内海岸/サロベツ川・ペンケ沼清掃
サロベツ川やペンケ沼には上流域から様々な生活廃棄物(ゴミ)が流れ込んできます。また、日本海の海岸線にはたくさんの漂着ゴミが堆積し、強風によって海岸草原に飛散しています。
こうしたゴミは、景観を悪化させるのみならず、そこに住む動植物に悪影響を及ぼすため、NPOでは設立当初から海岸清掃を、平成21年度からはサロベツ川・ペンケ沼清掃を実施しています。
豊富温泉活性化(自然体験プログラム企画運営)
豊富町には、サロベツ原野と並ぶ観光拠点として豊富温泉があります。豊富温泉は近年特にアトピー性皮膚炎や乾癬などの皮膚疾患の治療のため、長期滞在して湯治される方々が増加しています。しかし、温泉地区には湯治の合間の余暇を過ごすための娯楽施設が乏しい現状があります。一方で、遠方から豊富町にお越しいただいているにもかかわらず、湯治客の方々が温泉地区からサロベツの湿原へ足を運び、道北特有の貴重な自然に触れていただく機会も多くはありません。
そこで、豊富温泉と協力し、特に温泉に長期滞在する湯治客の方々を対象として、サロベツ原野及び周辺の自然や歴史を体感してもらう体験プログラムを実施しています。春~秋の湿原ガイドや豊富自然公園でのホタル観察、豊富町や周辺に散在する史跡を巡る歴史探訪ツアー、冬のサロベツの湿原や森の中を歩くスノーシューハイクといったプログラムが好評を得ています。
また、地域のみなさんや行政機関と協力し、豊富町内にフットパス(歩く径)を整備し利活用しています。現在、豊富町市街地から豊富温泉を結ぶサロベツフットパス温泉コースと豊富温泉の外周を一回りする温泉ショートコースを開設しており、こちらも豊富温泉滞在中の方や地域のみなさんの健康増進と自然とのふれあいに活用されています。