10月26日に豊富町定住支援センターでチュウヒ講演会(草原のタカ、チュウヒの生態と保全)を行いました。
当日は鳥類関係者、行政関係者、企業関係者など合計60名余りが参加する豊富町の野鳥関係の会としては大盛況になりました。
最初にエデュエンス・フィ-ルド・プロダクションの米川洋氏が、40年間の北海道全域における調査結果から、ドローンを利用したチュウヒの繁殖調査方法とサロベツと浜頓別周辺を含む道北北部がチュウヒの繁殖個体群が安定的に繁殖しており、国内で最も重要な繁殖地であることを報告しました。
次に道央鳥類調査グループの先崎啓究氏が近年の勇払原野や石狩川下流域におけるチュウヒの繁殖状況についてと、羽衣が特徴的な個体の個体識別による目視による本州への渡り状況について発表しました。
それから、この会の共催者である日本野鳥の会の浦達也氏が、本州におけるチュウヒの繁殖状況と、勇払とサロベツにおける繁殖環境の研究の成果と、海外におけるチュウヒの保全方法を事例を紹介しました。
最後にNPO法人サロベツ・エコ・ネットワークの長谷部が、2019年のサロベツ周辺におけるチュウヒの繁殖状況と開発事業者へのチュウヒ繁殖情報提供による国立公園外のチュウヒの繁殖への配慮の試みについて発表しました。
発表の後、環境省稚内自然保護官事務所の有山義昭氏の進行で、「チュウヒと産業との共存にむけて」を題目の対談を行いました。
対談では今後のチュウヒの保全に向けた活発な議論が行われました。
参加者には
が配布されました。
また、米川氏より、2018年と同様にチュウヒのDVDが配布されました。
講演会の後には、関係者の中で懇親会が開かれ、今後のチュウヒの保全についてさらに深く議論が交わされました。
また、来年もこのような会を開催できればと思います。
長谷部