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寄生されたカタツムリ 7/19

7月19日(金)は午後から雨が降り、どんよりとした1日でした。

今日は、サロベツ湿原センターの木道で観察できる植物と動物を1種類ずつご紹介します。
※カタツムリが苦手な方はご注意ください。

まずこちらの花は、コバノトンボソウ。
写真では少し分かりにくいですが、花がトンボが止まったような形に見えることからこの名がついたそうです。

そしてこちらはカタツムリの仲間で、オカモノアラガイといいます。

写真に写っているこの2匹はどちらも同じ種ですが、なんだか違う見た目をしています。
左側のオカモノアラガイの触角が太くなっており、茶色い模様が入っているのがお分かりになるでしょうか。

実は、この左側の個体は、ロイコクロリディウムという虫の幼虫に寄生されてしまっているのです。
この寄生虫は、最終的には鳥に寄生して成虫となりますが、そのためには鳥に食べられなければなりません。
そこで、カタツムリの触覚部分でこの茶色い模様を上下に動かし、鳥に見つかりやすくさせることで、寄生したカタツムリごと鳥の体内に入り込もうとしているのです。

そして、このカタツムリが鳥に捕食されると、この寄生虫は鳥の腸内で卵を産み、鳥の糞と共に排出します。
その糞を別のカタツムリが食べることで、寄生虫はその中で幼虫となり、また鳥に食べられる、というサイクルが完成するのです。

 

今回は、“食べる・食べられる” という関係に寄生虫が大きく関わっている、興味深い例をご紹介しました。
このような生き物同士の面白いつながりについて気になった方は、ぜひ他の例についても調べてみてくださいね。

 

大学生インターン M.I