小さな芽吹きの木道220414
4月14日(木)のサロベツ湿原センター木道のようすです。日本で一番遅く春がやってくるサロベツは、今ようやく芽吹きの季節です。一見一面茶色に見える湿原で、小さな春を探しに出かけましょう。
ワタスゲが顔を見せてきました。今年の冬は雪がたくさん降ったため雪どけが遅く、ようやく地面が温まってきたところでしょうか。ぽかぽか陽気が続けばあと数日で咲きそうです。
いろいろな葉が見えるのがわかりますか?ヒメシャクナゲ、ツルコケモモ、ミツバオウレン、タテヤマリンドウの葉です。
雪どけの後の大きな水たまりがところどころで見られます。第2デッキの池は雪がまだとけていません。
ガンコウランの葉はまだ赤紫色。まるで寒い日のプールから上がってきてブルブル震えている子供の唇の色のようです。
ヤチツツジもまだ赤紫色で、トンボの羽のようにパタンと閉じたままです。
赤紫色に見えている一帯はすべてヤチツツジです。さらに奥の砂丘林のあたりでは、サロベツの春の風物詩・蜃気楼が出ていました。
草丈の無い今時期はヤチボウズがすぐ見つかります。
コバイケイソウの芽。蓑のようなものにくるまれてぬくぬくと暖かそうです。
エゾカンゾウの芽が陽だまりになっているところで早くも出てきました!
エゾノサワアザミの芽。可愛いです。
ギョウジャニンニクの芽。※国立公園内は採取禁止です。
サロベツのお花リレーのトップバッターであるハンノキはすでに開花しています。ぶらりと垂れ下がっているのが雄花で、その付け根にあるマッチ棒の先のような赤いのが雌花です。
ミズバショウの芽も伸びてきています。
こちらは白い仏炎苞が出てきていました。もうそろそろ開花です。
エゾノリュウキンカのツヤツヤした葉は赤紫色から緑色に変わってきているところです。
アキタブキは太陽に向かってまるで大きく背伸びをするように、咲きながらぐんぐん背丈が伸びてきています。長い長い冬から目覚めた湿原は、これからドラマチックに移っていきます。
木道上空を春の渡り鳥が飛んでいきます。マガンとコハクチョウが編隊を作って飛んでいました。