サロベツ湿原最新開花情報+木道のようす210624
引き続きお問合せをたくさんいただいておりますエゾカンゾウは、木道周辺で現在5分咲きといったところでしょうか。このあと6月末~7月初旬にかけてピークとなりそうです。今年は開花のはじまりが例年より遅く、ピークの曲線は低い台形型を描いているように感じます。
緑色の湿原に、黄色のエゾカンゾウ。初夏の陽射しをうけて目に眩しいです。
6月2日の早朝に氷点下となり遅霜が降りた影響で、茎が曲がっているド根性も多く見られます。
泥炭採掘跡池のまわりも華やいでいます。
風当たりの強い場所はこれから咲いてきます。
蕾はまだまだたくさんあります。
湿原の奥の方、黄色くたくさん咲いていますが見えますか?
木道わきの光景も、その日その時だけの一期一会。
エゾカンゾウは、朝開いて夕方閉じる一日花。毎日続々と開花していきます。
エゾシカは、エゾカンゾウが大好物。木道のすぐわきでも食べられた跡が見られます。
展望デッキのまわりではカキツバタが綺麗です。
アヤメは2種類咲きますが、カキツバタは紫色の花びらに白い筋がスッと入り、水辺を好みます。
一方、ノハナショウブは、赤紫色の花びらに黄色い筋が入り、半陸地を好みます。
目線を落とすと、小さな花々も咲いていますよ。ツルコケモモは高層湿原に咲く貴重な花です。
小指の先ほどの小ささで、カタクリの花のように反り返っています。
さて、突然ですがクイズです。実を付けている植物が隠れていますが、わかりますか?
拡大すると、こちら。ホロムイソウが3株、コロンとした実を付けています。
ヤナギトラノオは、草むらに隠れてひっそりと咲いています。
初夏の湿原を全身で味わう木道です。
植物たちは陽射しを浴びて、命の光を輝かせキラキラしています。
(早野)