サロベツ湿原 最新開花情報 200817
北緯45度のサロベツではちょうど今、夏と秋のお花が同時に見られます。
高層湿原(ミズゴケ湿原)に貴重な花々が咲いています。
木道の両脇に見えるのは、アジサイ属のノリウツギ。
一見、白い花に見えているのは飾り花。本当の花は内側の方で、虫さんが来ています。
右側は花が終わり、すでに実になっています。飾り花が裏返っているのは、「お花はもう終わりましたよ」の虫さん達への合図です。
秋のお花のサワギキョウ。濃い紫色が美しいです。
ハンゴンソウ。漢字で「反魂草」と書き、「魂を呼び戻す」ことに由来しているようで、まさにお盆の前後に咲きます。
可憐なウメバチソウも咲きはじめました。
そして、今見頃なのは湿原全体に咲いているナガボノシロワレモコウです。
咲きながらどんどん伸びて、今は背丈を超えています。風に揺られている姿は、サロベツの夏の風物詩です。
ミゾソバの花にきていたのは、エゾシロチョウ。
林内ではキツリフネがわさわさ茂ってきています。
利尻山の右側が茶色く見えているの、わかりますか?大雨で大きく土砂崩れしたようです。
陽射しの光線が柔らかくなり、湿原が色づきはじめ、秋の気配に傾いてきた木道です。聞こえるのは、風に揺れる草の音と、秋の虫の声だけの、爽やかな風景です。