サロベツ湿原について
日本最大の高層湿原
北海道北部の日本海側、稚内市・豊富町・幌延町にまたがり、東西約5~8㎞、南北約27㎞、面積20,000~24,000haとも言われる広大なサロベツ原野。その中心にあるのが日本国内で3番目の面積(約6,700ha)を誇るサロベツ湿原です。
サロベツ湿原の最大の特徴は、ミズゴケを中心とした「高層湿原」と呼ばれる極めて発達した湿原が平地で見られることです。通常、高層湿原は尾瀬のような山岳地帯に多く見られる湿原ですが、サロベツの場合、寒冷で水分が豊富な環境であることから高層湿原が発達し、平地における日本最大の高層湿原(少なく見積もっても562ha)としても知られています。
このように多様な自然環境があり、渡り鳥にとって渡りの中継地としても重要であることから、2005年にはラムサール条約湿地として登録されました。
利尻礼文サロベツ国立公園
日本最北の国立公園、利尻礼文サロベツ国立公園は、抜海、稚咲内海岸、利尻・礼文の両島及びサロベツ原野を含む公園で、1965年に国定公園に指定され、1974年に現在の名称で国立公園に指定されました。
山岳、海食崖、湿原、海岸砂丘など変化に富む景観を有しており、通称・利尻富士とも呼ばれるコニーデ型の美しい山「利尻山」を望む景観が公園のシンボルとなっています。サロベツ湿原からも広い地平線の向こうに利尻山を望むことができます。
アクセス
<サロベツ湿原センターまで>
●稚内空港より車で約1時間 ●稚内駅から列車で約45分、豊富駅からバスで9分
サロベツ湿原センターhttp://sarobetsu.or.jp/swc/サロベツ湿原の玄関口として、「人と自然の共生」をテーマに、サロベツ湿原の自然、人文、歴史、また、自然再生の取り組みなどを紹介しています。
幌延ビジターセンターセンター周辺とパンケ沼周辺に木道が整備されており、春から秋にかけて美しい湿原の植生や野鳥を観察することができます。長沼の水生植物観察とパンケ沼の夕陽がお勧めです。