上サロベツ自然再生事業

サロベツ湿原の課題

1940年代のサロベツ湿原は、現在の約2倍の面積(約15,000ha)がありましたが、戦後の大規模開発の進展と共に減少し、現在でも湿原の乾燥化によってササの拡大が進んでいます。やがて時代は移り変わり、開発を重視する考えから、近年は自然環境の価値や重要性が見直され、自然環境の保全や人と自然の共存に向けた考え方が広がって来ました。

そうした中サロベツ湿原では、排水を進めなければならない農地(牧草地)と、水を必要とする湿原が隣接しているため、地域にとってはどちらも重要な農地と湿原が共存する方法が求められています。

サロベツ湿原の課題

サロベツ湿原の課題


上サロベツ自然再生協議会

平成17年1月、湿原と農業の共生を目指し「上サロベツ自然再生協議会」が発足しました。

03_kamisarobetsu行政と地域住民、研究者等が一体となり、(1)湿原の再生、(2)農業の振興、(3)地域づくりを目標に自然再生の取り組みが始まりました。一例として、湿原と農地の間に緩衝帯を設けることで、湿原側の水位を高く保ちつつ、農地側の排水性を高めることを目的に、農家が土地を提供することによって行われた自然再生事業では、モニタリングの結果、湿原を保全する効果が確認されています。

またその他にも、使われなくなった水路を埋め戻すことでかつてあった沼が再生するなど、自然再生に向けた取り組みを地域内の各所で行っています。

様々な取り組み

上サロベツ自然再生協議会では、景観として優れているばかりではなく、多様な動植物の生息地・生育地であるサロベツ湿原を保全・再生するために「上サロベツ自然再生事業実施計画書」に基づき、以下の事業等に取り組んでいます。

アドビリーダーリンク各資料はPDF形式で作成されています。閲覧にはPDFビューアが必要になりますので、必要に応じて右記バナーからダウンロードしてご利用ください。

  • 湿原周辺の乾燥化対策
    サイズ:1.6MB
    制作元:環境省
    発行日:2013年3月

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  • 原生花園園地跡地の修復
    サイズ:1.4MB
    制作元:環境省
    発行日:2013年3月

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  • 泥炭採掘跡地等の再生
    サイズ:1.6MB
    制作元:環境省
    発行日:2013年3月

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